1997年の医療改正で義務づけられたインフォームドコンセントは、医療行為(検査や手術、投薬など)を受ける患者さんや治験対象者が、治療や臨床試験、治験などの内容について説明を受け理解納得した上で自らの自由意思に基づいて医療従事者と方針について合意する事です。これは同意だけではなく、説明を受けた上で治療を拒否する事もインフォームドコンセントに含まれます。説明内容としては、対象となる治療(名称、内容、期待)の結果だけではなく副作用や成功率、代替治療、費用や予後までを含んで正確に説明しなければなりません。説明を受けた患者さんやその家族の意思によって治療を受けるかどうか、どのように治療を受けていくかを選んでもらう事となります。
以前は医師の権威に基づいて治療方法や治療計画がなされるケースがあり懸念されていました。その為、患者さんの意思決定を1番に尊重すべきと考え定めたものがインフォームドコンセントなのです。
インフォームドコンセントで患者さんやその家族に伝えるべき内容は、治療の目的や期待度(効果とリスク)、治療方法、費用や期間についてです。この他、患者さん側から質問があれば可能な限り情報提供するのが原則となります。
このインフォームドコンセントに同席するナースの役割は、患者さんにできるだけリラックスしてインフォームドコンセントを受けてもらえるようにする事です。患者さんは自分が抱える症状や詳細、治療や手術、投薬などの成功率を聞かされ一気に混乱と不安を感じます。医師は患者さんの治療においてさまざまな専門知識を伝えなければいけませんが、ナースは治療知識よりも不安でいっぱいになる患者さんのフォローに徹する事が求められます。患者さん自身が抱える症状や今後の道筋について把握してもらうのはもちろんの事、自らの意思で前向きに治療方針を選んでもらう為に患者さんに寄り添う事が大切です。患者さんやその家族が意思決定する際は、大変な勇気が必要ですので、患者さんへのフォローはもちろんの事、家族の精神面も支えながら決断した内容が最善だと認めなくてはいけません。また患者さんの下した決断が明らかに最善ではないと感じた時は、なぜそのような選択したのか率直に聞く事も時として重要です。患者さんやその家族の決断を理解し、その後の支援策を考える事がナースの役目と言って良いでしょう。
病院によってはナースがインフォームドコンセント時の説明を読みあげるところもあるようです。医療知識のない患者さんやその家族にしっかり理解してもらえるように説明するのはなかなか難しい事です。患者さんの表情を伺いながら時間をかけてゆっくり丁寧に説明する事が望ましくなります。
インフォームドコンセントは患者さんへより良い選択をしてもらえるように近年急速に普及しつつありますが、倫理的な問題も多く課題は山積みです。病院側から提供する情報がどこまで正確なのか疑問視される声が多いのも現状です。この制度を利用する事で、多くの患者さんが前向きに治療を考え、最良の道を選んでもらえるように願うばかりです。その為にナースは大きな役割を担っている事を忘れてはいけません。
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