医療情報を共有「クリニカルパス」 医療情報を共有「クリニカルパス」

医療情報を共有「クリニカルパス」

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診療の内容とスケジュールが一体化

クリニカルパスは日本では1995年に導入され始め、現在徐々に普及しています。病気ごとに検査や治療、看護などの内容とタイムスケジュールを一覧にしたものです。クリニカルパスは、患者さん用と医療スタッフ用があり、共に医師やナース、各医療専門分野の医療スタッフで作成していきます。患者さん用のクリニカルパスは「入院診療計画書」として渡すのが一般的で、医療スタッフ用は医学的な根拠に基づいた専門的な内容が細かく書き込まれています。クリニカルパスの目的は医療の質と安全性の向上にあり、具体的には以下のような点が期待されています。

チーム医療として推進

今までの医療は担当医師の知識や経験に基づき判断していましたが、クリニカルパスを使用する事で科学的な根拠に基づいた検査や治療や看護ケアを、質を保ちながら行う事ができます。また医師やナース、薬剤師、栄養士、臨床検査技師や理学療法士の他、各医療専門分野スタッフの意見をもとに作成し運用する為、医療スタッフ間での情報の共有化も図れ、チーム医療を推進する事ができます。

インフォームドコンセントの充実

クリニカルパスは患者さんの治療方針など多くの情報が盛り込まれていますので、医療スタッフは患者さんやその家族に入院中の検査や治療内容のスケジュールなどを説明しやすくなります。患者さん達はこれらの情報を把握できる事で医師やナースに相談や質問がしやすくなりますので、両者のコミュニケーションを図る上でも活用できます。また、患者さんは自分の入院中スケジュールを把握できますので、入院生活の不安が軽減できますし安心して検査や治療を受ける事ができます。その安心は、患者さんの自己管理や積極的な治療参加にも繋がりますし、退院後の計画がたてやすいなどの利点もあります。またクリニカルパスを使用する事で必要のない検査や投薬を減らす事ができますし、入院日数の短縮にも繋がる為、患者さんの医療費軽減と病院側のコスト削減につながります。

リスクマネージメント

医療スタッフ用のクリニカルパスは、医療の安全性を守る役目もあります。検査や処置、看護ケアや治療のオーダー内容が記載されているクリニカルパスは、複数の医療スタッフが確認するので指示漏れやチェック漏れが防げます。
これらの実現で患者さんは適切で安全な医療を効率良く受ける事ができます。また、医療の質を多くの医療スタッフ用のクリニカルパスは、検査、処置、治療のオーダー内容や、看護ケアの内容を複数の医療スタッフが確認する為、指示漏れやチェック漏れの防止に役立ちます。

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