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幼少期にかかりやすい「リンゴ病」

幼少期にかかりやすい「リンゴ病」
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リンゴ病とは

リンゴ病の特徴は、発病すると頬にリンゴのような赤い紅班が現れることです。正式には伝染性紅班と言い、小児がかかりやすい病気となります。発病原因は長い間不明とされてきましたが、1983年にヒトパルボウイルスB19が病因であると提唱され、その後の研究によって正式に証明されました。昭和56年から行われている感染症発生動向調査では、ほぼ5年ごとの周期で流行し、発生数の増加が確認されています。

リンゴ病の症状

リンゴ病を発病する患者さんの年齢は5~9歳までの小児がもっとも多く、続いて0~4歳が多くなっています。リンゴ病の潜伏期間は約10~20日となり、症状として頬に赤い発疹が現れますが、その発疹は続いて手や足にも出てきます。これらの症状は1週間前後で消えますが、長期化したり短期間のうちに再発する事もあります。中には成人の発病例もあり、ナースなどの医療従事者へ院内感染してしまい集団感染してしまう事例の報告もあります。成人に現れる症状は重くなる事が多く、関節痛や頭痛、ひどい場合は関節炎により1~2日歩行困難になる事もあります。リンゴ病は特徴となる紅班がある場合は診断を誤る事はありませんが、成人のリンゴ病は紅班が現れない場合も多く、風疹との見分けがつきにくくなります。
リンゴ病は現在でも特別な治療法がなく、ワクチンもありません。その為、現在の主な治療法は対症療法のみとなっています。大体の場合は1週間位で治癒されますので特別心配はありません。

妊婦は感染に注意

リンゴ病は紅斑が現れる時期にはほとんど感染力がなく、二次感染予防対策の必要はありません。その為、最近ではリンゴ病でも紅班が現れる頃には保育園や幼稚園への登園を許可する事が多くなりました。しかし、ウイルス排泄期は特徴的な症状を示さないので二次感染の注意が必要です。特に妊婦への感染は流産リスクを高めてしまう危険性がありますので、周囲にリンゴ病にかかってしまった人がいる場合は早めに医師に相談しましょう。また成人になってからの発病は症状が悪化しやすいですし、特有の症状が出ない場合が多い為、知らずに会社へ出社しているうちに感染が広まる可能性もあります。そうならないように周りにリンゴ病感染者がいる場合は気をつけましょう。ナースは院内感染の可能性もありますので同じく注意が必要です。ただ、妊婦への感染以外はさほど危険性のない感染症と言えますので、過度な心配はいらないようです。

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